導入事例

CASE

NTT東日本がデジタルマーケティングチームを新たに組成。少数体制でも800件以上の資料DLを達成できた、2年半の「施策実行プロセス」を公開

東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)は、光ファイバーを利用したブロードバンドアクセスサービスなど、通信インフラの提供をはじめとした情報通信事業を展開しています。

現在、社会課題の多様化に伴い、同社グループの有する技術やさまざまなビジネスパートナーとの連携を通じ、SaaSビジネスにおけるマルチプロダクト戦略を展開しています。より多くのお客様と出会うため、デジタルマーケティングの強化も図ってきました。

今回は、マーケティング組織の立ち上げから構築に取り組み、「CASTER BIZ sales marketing」導入の意思決定もされたビジネス開発本部の北森 雅雄様にお話を伺いました。

未経験で立ち上げた、デジタルマーケティングチーム


── CASTER BIZ sales marketingの導入背景について教えてください。

弊社では2020年からデジタルマーケティングに段階的に取り組み始めました。コロナ禍による環境の変化で、対面営業の制限を受け、従来の直販やパートナー営業が難しくなり、売上にも影響が出始めたためです。

この状況を大きな課題と捉え、自社でもデジタルマーケティング施策を展開し、新たな販売チャネルを構築する必要があると考えました。まずは、早期に成果が期待できるハウスリストへのアプローチを検討し、試行錯誤しながらホワイトペーパーの制作を開始しました。

──当時はどのようなチーム体制だったのですか?

基本的には私一人でした。もともとプロダクト開発企画やセールスイネーブルメントを担う部門に所属していたので、マーケティングは未経験です。デザインツールの使用経験もなく、独学で身に付けました。

──その後、どのような経緯でCASTER BIZ sales marketingを知ったのでしょうか?

あるブログ記事を見て知りました。情報収集をしていた時にホワイトペーパーで検索をして一人マーケターが書いてたブログ記事を見ていたところ、それがCASTER BIZ sales marketingを絶賛する内容だったんです。そこで興味を持ち、問い合せをしました。ただ、2021年当時は自力で試行錯誤をしていた時期だったので、施策がまとまったタイミングでお願いをしようと考え、いったん保留にした後、翌年の2022年6月に正式な依頼をさせていただきました。

──導入の決め手は何でしたか?

納品ベースのパッケージ商品ではなく、リサーチから戦略策定・実行までを「チームとして伴走してくれる」ことに魅力を感じました。

スポットで相談できる業務委託先は存在していたものの、関わりが一時的だったため、コミュニケーション上で小さな認識のズレが生じ、戦略的な部分で意思疎通が難しくなる場面がありました。そのギャップを埋めるために、施策の検討に半年以上かかることもありました。こうした背景から、上流工程から中長期的に関わってくれるCASTER BIZ sales marketingのような存在が必要でした。

ホワイトペーパーは「運用計画」から緻密に作成


── CASTER BIZ sales marketing導入当時はまず、何を依頼されたのでしょうか?

オウンドメディア『ワークデジタルラボ』によるリード獲得とメールマーケティング。この2軸で取り組むことを決めていて、CASTER BIZ sales marketingには、ホワイトペーパーの制作をお願いしました。

他にも、想定顧客を定義した上で進めるほうがより効果的なマーケティングができるのではと提案をくださり、カスタマージャーマップを作り、ホワイトペーパーの運用計画を練る部分もサポートいただきましたね。

──印象に残っている出来事があれば教えてください。

リサーチ力の高さには驚きました。競合調査の依頼をして間もなく、40社ほどのホワイトペーパーを収集してトレンド分析を行い、自社で打ち出すべきポイントの精査までを一気に進めてくれました。

CASTER BIZ sales marketingの担当者は、コミュニケーション能力が高いことも印象的でした。戦略会議に同席したプロダクト開発や運用支援のメンバーを含め、色々な立場の人間がいることを尊重して意見をまとめあげてくれました。

そして何よりも、ホワイトペーパー作成のプロセスが非常にスムーズでした。カスタマージャーニーマップを作成しながら要点を整理していくなど、手順が効率化されていたため、私とのやり取りも最小限で、完成度の高いホワイトペーパーがスピード感をもって仕上がりました。

また、事業方針の変更にあわせて、柔軟に対応してもらえたことも強く印象に残っています。

当時、事業・予算計画が一通り決定してるなか、年度末の3月に急遽の方針追加があり、セールスイネーブルメントに力をいれることとなりました。予算申請のタイミングも過ぎており、ダメ元でキャスターさんに相談したら、快く支援を受けていただきました。

進め方の設計からご提案いただき、営業育成コンテンツをわずか2カ月で制作いただき、営業向け勉強会の開催にいきつきました。

この出来事が、単なる業務委託でなく、チームとして一緒に働く仲間だと思った瞬間でした。

── 現在のご利用状況、チーム体制を教えてください。

2023年にメンバーの増員があり、現在は3名体制となっています。オウンドメディアの専任メンバーを配置することもできたので、継続的なコンテンツ公開が可能となりました。

メールマーケティングの運用も型化され、リード獲得からナーチャリング、受注に至るまでのパイプラインも構築できました。引き続き、CASTER BIZ sales marketingの担当者とは隔週の定例ミーティングを開き、戦略部分から携わってもらっています。

オウンドメディアで26万UU。資料DLも800件以上に


── CASTER BIZ sales marketing、導入後の効果について教えてください。

実績として、ホワイトペーパーのバリエーションは10種類以上に増えました。(ホワイトペーパーはこちらからダウンロードできます。)プロダクトやお客様の課題に合わせて、さまざまな角度から訴求できるようになったのは大きいです。メールマーケティングの運用が安定したことで、時間的なリソースにも余裕が生まれ、コンテンツSEOを強化することもできました。

2022年に始めたオウンドメディアが、今や最大で26万UU、月間170件以上の資料ダウンロードを達成するまでに成長しました(2023年9月実績)。メールマガジンからの資料請求も含めると、ダウンロードは800件を超えることもあります。

マーケティング組織の立ち上げ時には、月に5〜10件の資料ダウンロードがせいぜいだったことを思うと、これは大きな前進です。他の施策が同時に動いていたことを加味しても、単純に見積もって10倍以上のコンバージョンが生まれています。

── 着実に成果が積みあがっているんですね。素晴らしいです。

マーケティング施策が安定的に回り始めたので、現在は次の打ち手の準備を進めています。CASTER BIZ sales marketingにもサポートしてもらいながら、導入事例のインタビュー記事を作成したり、Web広告の運用を始めたり。

社外向けのセミナーで使用する投影資料や、社内向けの勉強会で使う資料を作ってもらうこともあります。これらはスポットではなく、日頃からチームとして協力して取り組んでいただいているからこそ依頼できる内容だと思います。

チームの立ち上げ期こそ、伴走型のサポートが必要


── 今後はどのような展望を描いていますか?

オウンドメディアを通じて、数十万人もの方との接点を持つことができました。ただし、実際に直接的なコンタクトが取れるのは、メールマガジンへの登録や資料ダウンロードに応じてくれた一部に対してだけです。

見方を変えれば、まだまだ潜在層に対してアプローチができる余白があるということです。そこで現在は、アクセス解析やユーザー分析に基づくデータを活用し、潜在層に向けた新たなマーケティング手法を研究しています。

── 最後に、CASTER BIZ sales marketingを導入しようかどうか迷っている企業に対して、コメントをお願いします。

パッケージングされた商品やスポットの業務委託ではなく、中長期にわたって「チーム」として伴走してくれるCASTER BIZ sales marketingは、マーケティング組織を立ち上げたばかりの企業にとっては本当におすすめです。

チームが大きくなればデザイン専門の担当者を配置したり業務の分担もできますが、まだ2〜3名の少数チームであればそれも難しい。だからといって単発的なアウトソーシングに頼ってしまうと、各施策の目的・狙いを共有する度にコミュニケーションコストが発生してしまうといった課題に直面しかねません。

その点でCASTER BIZ sales marketingは、チームとして共に動ける「半内製」の感覚が得られるパートナーのような存在です。大企業であっても、マーケティング組織の立ち上げ期であれば導入することの価値は大きいと思っています。

——本日はお忙しいところ、貴重なお話をいただきありがとうございました!